皆さん優しくて、先輩に分からないことが聞きやすい雰囲気があったりとか、温かい空気感になっています

2020年新卒入職 担当主任 ベーシック看護師Tさん

※所属や仕事内容は2022年8月の取材当時のものです。

現在の仕事内容を教えてください

私は2F病棟のベーシックナースに所属しているので、患者さんの日々の生活のケアや、処置などの治療の補助をしています。また、電気治療(修正型電気けいれん療法:以下、電気治療)の補助が仕事です。電気治療では事前に患者さんの検査データを集めたりします。電気治療をするには、CTやMRI、脳波や採血など患者さんの状態に応じて様々な検査データが必要になるので、それをまとめる必要があります。電気治療の当日は、点滴のルート確保をして、モニター類を体に装着して患者さんの準備を整えます。処置室では麻酔科医の補助として、呼吸管理やモニターの管理などを行っています。

電気治療の仕事で大変なことはありますか?

電気治療では先生が求めていることを察しながら動いていく大変さがあります。外科医と器械出しの看護師と言えばいいのでしょうか。患者さんの状態に応じて、追加の薬剤の準備をして、医師がすぐに対応できるように準備していくことが大変だと思います。

日常の患者さんのケアでは、どういったことをされていますか

私たちベーシックナースは、日々の症状観察記録であるP版記録と言われる看護記録を書いていて、部屋担当の看護師として見る患者さんが1日に大体20人ぐらいです。食事がどれだけ取れているか、夜眠れているのかなど基本的な情報から、身体の傷の治り具合、精神症状だと幻覚妄想状態がどれくらい落ち着いているか、また悪化しているかなどを日々観察しています。毎日患者さんを見ているので、どういった違いがあるか、細かな変化にも気づくことができます。

部署の仕事以外に委員会や個人の業務があれば教えてください

私は行動制限最小化委員会というのに入っていて、患者さんの行動制限、精神科で言われる隔離とか身体拘束をどれだけ少ない日数で終わらせられるかを検討して、主治医に提案するという活動をしています。内容としては週に一回行動制限が行われている患者さんに対して、会議を行い、それが適切かどうかを検討しています。

個人に割り当てられた業務としては、電気治療の物品補充をやっていまして、電気治療に使用する医療物品のメーカーの方など業者さんの対応もしています。本来、大学病院や総合病院のような大きい病院では、精密な医療機器があるので、臨床工学技士のように医療機器を管理してくれる職種がいるので、看護師がそういった管理をすることはないと思うのですが、小さい病院ではこういった役回りも大切になってきます。

ワークライフバランスについて教えてください

2階ベーシックナースの場合ですが、1日の勤務時間が長い代わりに、お休みの数が多いのが特徴です。多い月だと1カ月で15日とか、月の半分がお休みになることも多いので、自分の好きなことに時間を使いやすいです。

そして、もうちょっと稼ぎたい時は、当院だと法人内で休日や終業後の時間を利用した追加業務を募集しているので、それで収入を増やしている人もいます。自分の都合に合わせて休息と仕事のバランスが取れるので良いかなと思います。

休日はどういう楽しみとかありますか

僕は水族館が好きで、年間パスポートを都内3種類持っているので、よくそこに通っています。長期休みだと、ちょっとした旅行に行ったりとか、熱海に行って温泉につかったりとか、京都に行ってみたりとか、そういう使い方をしてリフレッシュしています。

部署の特徴を教えてください

2階ベーシックナースは患者さんの日常的なケアに加えて、電気治療を担当する独占部署です。当院には電気治療に介入できる看護師は2Fベーシックナースしかいないという特徴があります。当院は精神科急性期に特化した病院であるため、薬物治療に効果の乏しい患者さんや薬物療法の効果を待っていては命の危機に関わる重傷な患者さんが運ばれてくる当院で電気治療は主力治療の一つです。当院では電気治療を年間約2,500件実施しており、日本一の数を誇っています。

2Fベーシックナースは通常の処置関連の業務である点滴や採血を新人の頃から数多く経験できるだけではなく、電気治療中のモニター管理、呼吸管理、リカバリー技術などのスキルも身につけることができます。

空気感とかは、皆さん優しくて、先輩に分からないことが聞きやすい雰囲気があったりとか、温かい空気感になっています。自分も後輩に指導する時はなるべく優しく教えるようにしています。

成仁の魅力について教えてください

成仁病院は平均在院日数が約30日ということで患者さんの入れ替わりが早く、様々な疾患を見ることができます。疾患の特徴などの経験をたくさん積むことができます。成仁病院は精神科急性期病院として注目されていますが、医療法人社団成仁は、精神科在宅医療の最前線で戦ってきた医療機関ですので、訪問看護や訪問診療、デイケア、就労移行支援、相談支援、老健や居宅介護、地域包括支援センターなど、様々な在宅事業を法人内に持っています。急性期治療だけではなく、地域の医療や福祉に学びに行きたいと希望を出すと、週に一回等、行くことができます。急性期の看護をしながら在宅医療にも携われるので、精神科の幅広い分野を希望に応じて同時に学ぶことができることは魅力だと思います。

今後やってみたいことはありますか

僕は訪問看護に興味があります。今見ているのは患者さんの病院内の様子だけなので、外に出た際とか退院した際にどういった生活を行っていて、病状の維持ができているかというのが気になるので、関わってみたいですね。

最後に新入社員さん、もしくは成仁を検討中の学生さんに向けて何かメッセージがあればお願いします

成仁病院はとてもスタッフの方、みんな温かく優しく迎え入れてくれるので、精神科に希望があって急性期を経験したい方は是非、成仁病院に来てみてください。在宅事業も充実していますので、将来的にそちらに移りたいという方にもピッタリだと思います。