臨床ベーシックという部署で、3F病棟のベーシックナースとして働いています。患者さんから話を聞いて症状を観察し、看護記録を記載します。症状観察以外にも、日常生活のケアをします。例えば、オムツを交換したり、食事・お風呂の介助をします。また、点滴、注射、採血、尿道カテーテルの挿入や吸引など様々な医療処置をしています。

その日の体調や困っていること、要望などを聞いています。特に変わったことがなければ無いと言う方も多いですが、精神科には自ら症状を表現できない方もいらっしゃいますので、客観的な判断はとても重要になります。患者さんの身振り手振りから様子を探って日々関わっています。そして、何か要望などがあれば介入して解決にあたります。

身体科に比べると多くないと思いますが、精神科でも様々な処置を行っています。向精神薬には便秘になりやすいものが多いので、排便ができない方には摘便やグリセリン浣腸をしたりします。またパーキンソン様症状や鎮静作用によって嚥下障害になると誤嚥性肺炎を起こす可能性が高まります。事実、精神科には肺炎や尿路感染症が多く、吸引や尿道留置カテーテルなどの処置もよくします。感染症になれば輸液療法として点滴ルートをキープして、抗菌薬の投与をしたり酸素を投与したりなど、そこらへんは身体科と変わらない処置をします。

また、精神科には身体拘束や亜昏迷などの症状によって臥床傾向となる患者さんがいます。そうなると褥瘡のリスクも高まりますので、褥瘡予防や、発生時の皮膚処置なども行います。話を聞く以外にも沢山仕事がありますね。

私は感染対策委員会と行動制限最小化委員会に入っています。感染対策委員会では現在はコロナの感染対策を中心に行っています。精神科ではマスクをしてくれる患者さんが半々ぐらいで、デイルームといった患者さんが集合できる場所がある等、感染が広がりやすい性質がありますので、感染対策には力が入ります。当院は解析まで自社で行えるため、積極的なPCR検査を実施して感染予防に努めています。

行動制限最小化委員会では、長期間の隔離や身体拘束などの行動制限を行っている患者さんに対して、委員会として介入して、症状や治療内容の評価を主治医と一緒に実施していき、行動制限が一日でも早く解除できるよう努めています。

成仁は残業がほとんど無いので、毎日就業時間ぴったりに帰れることが多くて、仕事とプライベートの区別をしっかりつけて働くことができています。ベーシックナースのシフトは、7時半から始まる早番や、10時半から始まる日勤など様々あるのですが、早番は早く終わるので、15時に帰ることができたり、10時半からだと朝ゆっくりできます。他の病院ではあまり見ることのないシフトになっていて、仕事前や仕事後の時間を有効活用できるのは、成仁の働き方の特徴であり、いいところなのかなと思います。おかげで、シフトによっては、子どもの送り迎えができたり、家事の時間が確保できたりと、いいバランスが取れていますね。

看護学校時代の精神領域の実習先で、看護師長さんから「幾つもの病院や科を回ってきたけど、精神科に来てから一番穏やかに仕事ができている」と聞いて、精神科だと人生豊かに過ごせそうだと思ったのが一番のきっかけで、選んだ理由です。実際、実習先の看護師さんはみんな穏やかに働いていましたね。

前職が身体科の病院だったのですが、そこに比べるとだいぶ穏やかに過ごせています。病棟に入る時の緊張感だったり、ストレスは前よりありません。 部署の雰囲気が良くて、職員同士本当に仲が良くて話しやすいです。昔は他の部署とも関わりが深かったのですが、今はコロナのせいで関わりが薄くなってしまって残念です。

大切にしていることは、患者さんの話をよく聞くことですね。話の中で、その人が本当に伝えたいことを読み取って、いかに看護に繋げられるかを重視しています。ただ、話に深く入りすぎて感情移入し過ぎると、自分も辛くなっちゃうので、適度な距離感を心がけています。

言葉だけだと患者さんの思っていることが読み取りづらい時も多々あるので、表情やしぐさ、姿勢、口調、視線の動きなど、いつもと何か違うところはないかなというのを重点に見ています。いつもと違うところがあれば、より注意深く観察します。

うちの病院は、私の感覚で言えば、人間関係良好な職場です。優しい先輩ばかりで、分からないことがあれば、何度でも教えて一緒になって考えていくので、ぜひうちに来てください。一緒に笑顔のある楽しい職場を作っていければと思います。よろしくお願いします。